よくいただく質問・問合せへの回答29【美印工房】

開運印鑑は取り扱っていますか

取扱商品に関するご質問

少し長くなりますが、美印工房としてのスタンスをお示ししておきます。

美印工房では「開運印鑑」なるものは一切取り扱っておりません。

確かに、ほとんどの印鑑ショップ(通販/実店舗問わず)が「開運印鑑」を販売しています。

「開運印鑑」がその名の通り、「開運できる印鑑」であるとすれば、それを持つ人は、その印鑑のおかげで必ず開運できることになります。
しかし、「印鑑にはその持ち主を開運させる特別な力がある」というのは、極めて非科学的・非現実的で他力本願的な概念と申せましょう。

仮に10万人の「開運印鑑所持者」が一斉に宝くじを買っても、1等当選者はその中に1人いるかいないかでしょう。

また仕事で成功・出世するのに必要なのは「開運印鑑」などではなく、ご本人の不断の努力や勇気、他人にない創意工夫などでありましょう。

さらには一見「幸運=開運」にも思える、大切な人との出会いにしても、それを実り多き人間関係へと昇華せしめる否かは、これもご本人の人間性と資質次第でしょう。

そのようにして冷静に論理的思考を働かせていくと、
つまり「開運印鑑」とは、
「開運できるかも知れない印鑑」であり、
言い換えれば
「開運できるかできないか、わからない印鑑」、
もっと言えば
「必ず開運できるとは保証できない印鑑」
に過ぎない、という結論に行き着きます。極めて当然の帰結です。

となると、「必ず開運できるとは保証できない印鑑」を「開運印鑑」と称して販売することは、法律的に問題ないのでしょうか?
たとえ現時点で問題なくとも、商道徳の観点からするとどうでしょう?

さすがに最近は開運印鑑販売業者も「このハンコで開運できる」と断言するようなことはせず、
「開運印鑑はお守りだ」
「持ち主の人生を後押しするものだ」
「持ち主の考え方次第で道は開ける」
などと、まるで「信ずるものは救われる」的な、いかにも苦し紛れのレトリックに終始しています。

それでは、そもそも彼ら開運印鑑業者はなぜそうまでして「開運印鑑」を販売するのか?

答は簡単、そこに大きな需要があるからです。

多くの消費者に「印鑑=開運グッズ」という図式が刷り込まれていて、「開運印鑑」と謳えば、黙っていても売れていくからです。

「必ず開運できるとは保証できない印鑑」を「開運印鑑」と称して販売し、金額の大小は別にして、確実に利潤を上げ続ける…

ここまでお話しすれば賢明な方ならもうお気づきでしょう、

「開運印鑑」で本当に開運しているのは誰なのかということを。

…そして、彼ら開運印鑑業者に開運させているのはいったい誰なのか、ということをも。

印鑑(正しくは印章)は、
「持ち主が本人であることを証明し、その権利と財産を護る」
という、極めて重要な役割を担っています。

私たちは、創業100年以上の老舗印鑑専門・有限会社文福堂印房が運営する美印工房の名のもとに、当店独自の書体による「この世に1本しかない美しい印鑑」をもって、 永く・確かにお客様のお役に立つことをお約束いたします。
また、そうすることで印鑑専門店としての本分を堅持してまいります。

以上、私たちの「社会に信頼されるべき印章業者」として考え方をご理解いただければ幸いに存じます。

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